ばぁちゃんのコト

逮夜、「たいや」です。

坊さんに来てもらいお経をあげてもらいます。

お経を後ろで聞いとると、ばあちゃんが死んだ時のコト色々思い出した。

家が商売をやってたので、大変可愛がってもらい、長島一のばば子やと自分で思てました。

なので、具合が悪くなってから、東京から何度も何度も様子を見に帰ったものでした。

JR東海から表彰してもらわなアカンなぁ、と冗談がでるくらい新幹線に乗った。

そのたびに小さくなる(ように見えた)ばあちゃんを淋しく思たものです。

日曜日の明け方、電話で亡くなったコトを知らされ、大急ぎで新幹線に乗った。

名古屋で乗り換えた特急で、隣の席にばあちゃんと同じ年令位のじいさんが乗っており、ひょんなコトから話はじめた。

福島から一人で来たこと、今夜は勝浦に泊り、明日大阪を回って帰ること…。

淋しさを紛らわすのに丁度良かった。

あっと言う間に到着。

不思議な感覚、どきどきしてた。

座敷に寝かされたばあちゃんはすでに冷たくなってた。

人の前で泣くまいと決めてたが、顔を見たら…。

「あんたは、よぉばあちゃんにおんでもろて浜(うちの裏の魚市場)へ魚を見に連れてってもろたもんなぁ」とおばが話始めた。

その様子を想像し、思い出したら、泣けてきた。

近所のばあちゃんの友達が来てくれて「たぁさん(ばあちゃんの名前は“つた”)、あんたも逝ったか…」。

またまた鼻の奥がツンときてしもた。

そのあとはバタバタとやるコトが過ぎていった。

葬式の日は、超快晴、まさに抜けるような青空やった。

あの「青色」は印象深く、今でも忘れない。

それからや、左手に数珠のブレスを付けたのは。

鶴見の総持寺はうちの寺の大本山、そこで買い求めた。

何や、ばあちゃんが付いていてくれるような気ぃしてな。

もう今年で七回忌、あっと言う間ですわ。

明日日曜日、寺参りして東京へ帰ります。