たぶんボツ、近鉄延伸

小学校の頃、賢島から海沿いに近鉄電車を延伸して、ウチの地元で当時の国鉄紀勢線に接続する計画があると聞いた。

出所は、K先生。

うちの親も知っている、結構ウワサの域をこえた情報やな、みたいな感じでおった。

こないだ、何気にウィキペディアで調べてみると、ちゃんと出ていた。

昭和三十七年四月十一日(水曜日)午前十時四十九分開議の第040回国会運輸委員会第21号、そう参議院の議事録がでていました。

鉄道敷設法に、「七十五ノ四 三重県伊勢ヨリ長島ニ至ル鉄道」とあり、近鉄志摩線の終点、賢島からではなく、参宮線伊勢市駅から南伊勢町の五ケ所へ出て、海沿いに南下してくる路線、65キロの延長だそうです。

紀勢線が全通してから、紀南方面への旅客は'激増'(へーw)しており、大内山−紀伊長島間の連続する急勾配が大きな隘路の一つとなっている現状を打破、改良する目的、そして、伊勢志摩国立公園と吉野熊野国立公園を結ぶ回遊ルートの形成、なんて目的もあったようです。

伊勢からよりも賢島から近鉄電車を延伸する方が、具体性があったから、そういう話が出回ったんやと思う。

ちょうど国道260号線沿いのルート、車で走っても、急カーブ、急勾配、細い車線の'超'走りにくい道。

部分部分で改良はされているみたいですが、ワシらが小学校の頃まで、隣の当時の紀勢町(現大紀町)錦まで、海沿いには国道とは名ばかりの道(だったらしい)で、巡航船が通っていました。

ウチの近くに乗船場があり、朝夕は高校生でにぎわっており、2軒隣が自転車預かりをやっていた記憶がある。

その後、国道が整備されてから、紀伊長島駅からバスが走るようになり、高校生はそちらへ切り替え。

朝の便は混雑するので、2号車、3号車まで出たとか。

観光バスじゃない、路線バスの話。

そんな地形のところに、しかも過疎地に近鉄が延伸しないだろうと、当時から思ってましたが、そのとおり、いまだに通っていません。

とっくに、ボツネタ。

もし当時速攻で出来ていたら、紀伊長島駅に国鉄ディーゼルカー近鉄電車が並ぶ姿が日常になってたんでしょうな。

今では想像も出来ない、遠い昔の夢物語です。