初冬の晴天

いやいや、気持ちのよい一日でした。

風が乾いて、暑くもなく寒くもない、「冬」の青空。

チャリでいつもの駅に向かい、電車でちょいと出かけて、駅近辺を散歩。

散歩たって、音楽聴きながら、これもいつものでっかい電器屋、ホームセンター、百均などやけど(笑)。

いつもこの時期思い出すのが、「11月1日」の晴天。

二つの思い出がある「11月1日」。

平成元年の入社した日、そして平成10年の祖母ちゃんが逝った日。

両日とも、今日のような見事な晴天やったなぁ。

平成元年11月1日、今の会社に中途採用で入社。

ワンルームのアパートを借りた東小金井から会社のあった三鷹まで二駅やけど、中央線の「超満員電車」を初体験。

数日でギブアップし、通勤を内緒でバスに変更した。

平成10年11月1日、日曜日の早朝に電話が来て新幹線に飛び乗り、家に向かった。

乗り換えた特急で、福島から和歌山をぐるりと回って大阪に向かうという、隣に座った一人旅の爺さんの相手をして気を紛らわせた。

いつもなら親が迎えに来てくれる駅に居たのは義理の弟、家ではすでに親戚や近所の皆さんが忙しく動いてくれる中、祖母ちゃんは自分の部屋で布団に寝かされていた。

「あんたは長島一の婆子(祖母ちゃん子)やったもんなぁ」、「負んでもろてよぉ市場へ魚を見に連れてもろたもんなぁ」、集まってくれた近所のおばちゃんらにこう話されて、泣けてきた。

今高校三年生の大倉山の姪っ子がまだ幼稚園やったかな、折り紙で作ったピカチュウを祖母ちゃんに持たせる袋(カバンみたいなの)に、好きやった柔らかいお菓子などと一緒にいれた、泣けてきた。

火葬場では皆さん食事して待つ間も、ワシは食べる気にもならず、外に出て煙突の煙を眺めていた。

「胸いっぱいか」、後ろで叔父の声がした。

また泣いた。

なんてことを思い出す、とても綺麗な初冬の青空でした。