花盗人

わずかずつだが度々花泥棒の被害にあうじいさん、「欲しいならあげます、申し出てください」とメモを置いた。

数日後、自分が置いたメモに重ねてメモが置かれていて、ガンで闘病中の奥さんのために花を買ってあげることができなかったので黙って花をとってしまったこと、奥さんが亡くなったこと、そして過ちの謝罪が記されていた。

するとその被害にあったじいさん、メモが置かれていた場所に「どうぞ奥さんの墓前に飾ってあげてください」と新たなメモとともにピンクのバラを花瓶にさして、持って行ってくれるのを待っている…。

泣けてくる。

花盗人の気持ち、そしてその気持に答えたじいさんの気持ち、それぞれ読み取ると、どちらも本当に優しい素敵な人なんやろな。

こんな話、あるんやなぁ、なんかドラマか映画のワンシーンみたい。

最近、殺伐としたニュースや、トロい政治家のニュース、つらい家畜の疫病のニュースとかばっかやったけど、今日の昼休みこの記事で泣いた。

これぞ「ええ話」や。

朝、駅に向かう人の顔が怖そうだったり、辛そうだったりするのを見て、花を見て怒り出す人はいないだろうと、和んでもらえればと駅までの通りに花を飾った人もいる。

花って上手く言えないパワーがある。