DNA
DNAっていうか、隔世遺伝っていうか。
うちの父方の爺さん、祖父さんか(あ、婆ちゃんのときも祖母ちゃんて書いてないな)、親父が10歳の時、昭和20年に病気で亡くなったらしいが、彼は大正から昭和初期に銀座の某社に勤めていたそうな。
その後、地元に戻り役場や漁協に勤め、どうやら基本事務系。
昔、祖父さんの書いた稟議書を見せてもらう機会があった。
毛筆で超達筆、何て書いてあるかわからへん(笑)。
ちなみに祖母ちゃん側は、漁師の家系、今風に言えばガテン系。
その祖父さんが東京にいたころは、ちょうどモボ、モガの時代。
そう、モダンボーイ、モダンガール。
今でいう「イケメン」やったんか、仏壇の上に飾ってあった写真は、帽子をかぶって俯きかげんでハスに構えた写真。
そのまま東京におってくれたら、ワシは三代目やから「江戸っ子」、ワシなんて言うてない、するってぇとナニかい、みたいなべらんめぇ調、…なわけないか、基本事務系やし。
多分、当時の地元では、超ハイカラやった祖父さんから受け継いだDNAは、事務系なとこだけかな。
オシャレなとことかはどこへやら…、そんなとこ遺伝してほしかったなあ。
いやいや、それだけやないか、ワシが下町ずきで、わざわざ電車で飲みに、食べに行くのは、ひょっとしたら、祖父さんの遺伝かもな。
その頃の繁華街って何と言うても浅草、祖父さんも行ってたに違いない。
出かけると何となく落ち着くのは、そのせいか。
ラジオで自分の先祖を調べた、なんてやっていて、そんなことを思い出した。