たいさま売って〜

節分です。

暦では明日から春、ですが寒い寒い。

風邪のせいもあるけど。

で、毎年書いてますが、今夜の豆撒きが済んだ頃、地元の町は子供らが走りまわります。

「たいさま売って〜」

子供たちが、豆撒きの済んだ漁師の家をまわり、魚を売ってもらうんです。

たいさま、実は鯛や鯖、「たいさば」が変化したもののようです。

地元では鯛はタイ、鯖はサバと発音するんやけど、この行事の時だけ、「たいさま」(笑)。

魚を買いに、と言うても実際の魚ではなく、お菓子を貰うんです。

ワシらの頃は盆に乗せたアラレやオカキ、豆撒きの煎った豆等を、漁師のおじさんの大きな手ですくって「売って」くれました。

我々の頃から、駄菓子屋で売ってるような10円か20円の小さい袋に入った菓子に変わってきました。

このイベントをやるのは、港の近くの漁師町の限られたエリアだけ、このエリアをこっちの町内からあっちの町内までかけずりまわる。

袋を一杯にしてうちに帰り、その袋から好きな菓子を探してそれから食べ始める。

ガサガサ、ゴソゴソ…、二三日おやつに事欠かんのやけど、そこは子供、すぐ飽きてくる、グズグズしとると湿ってくるし(笑)。

でも大人になっても、鮮明に覚えとる、子供にとって最も楽しいイベントの一つ。

いつまでも続いてほしい。