制服
今朝チャリで出勤途中、N原3丁目の交差点で信号待ちしてたら、向こうから手を振るヤツがいる。
こないだ一級合格したK島だ。
そっかこの辺りに住んでるって聞いたなあ。
前に練習の帰り、チャリのキーを無くしたとのことで、交代で担いで帰ったっけ。
「おはようございます」
制服姿を見たのは初めてだったので、一瞬解らなかった。
彼も中学校に入りグンと背が伸びたひとり。
中学校の制服と言えば…、思い出すことがある。
入学して間もない雨降りの土曜日、何人かでの帰り道、42号線の下をくぐる手前で、大きな水はねを飛ばしてセリカが走り去った。
そこにいた全員ずぶぬれ、一人がナンバーを覚えており「警察行こや」。
買ってもらったばかりの新しい学生服、みんな悔しくて腹を立て、同意した。
42号に上がり橋を渡り、堤防道路を少し行き、踏切を渡った所に警察がある。
みんなブツブツ言いながらドアを押した。
事情を話すと、すぐに所有者を調べてくれた。
一人ずつ、住所と名前を書く。
「待っとる間ヒマやろ、卓球でもするか」
と警官の一人が裏の部屋に案内してくれた。
しばらく卓球に夢中になり、腹を立てたのも忘れた。
すると別の婦警さんが呼びにきた。
話はついていたらしく、すぐに帰ることとなったが、一瞬固まった。
本人と一緒に来たお父さん、近所で見たことある。
家の方向が同じと言うことで、そのセリカでワシともう一人が家まで送ってもろた。
応対した母は「まぁ〜、すみません」「いやいや、ごめんな、新しい制服やでなあ」とおじさん。
やっぱ近所のおじさんやった。
この後両親にひどく叱られた(笑)。
そんな思い出があります。